D/P ・D/Aとは数ある決済条件の中の一種類です。
決済条件
決済条件という単語は普段聞きなれないかと思います。私たちは普段の生活の中で決済条件というものをあまり意識しなくても生活できています。例えば、私たちの生活に欠かせなくなっているECサイトでも決済条件を選択して買い物をしているのですが意識していない方も多いのではないでしょうか。決済条件とは何なのか、例を交えて解説していきます。
ECサイトでの決済条件選択
ECサイトでの買い物を例にしてみましょう。商品を選択して取引を完了させるために支払方法を複数から選択します。
・クレジットカード決済
・銀行振込
・コンビニ決済
・代金引換
・後払い
etc...
支払方法こそが決済条件(決済方法)のことなのです。このように私たちは普段から決済条件というものを選択しながら色々なサービスを利用していますが、決済条件とは何を決めているものなのでしょうか。
例えば...
クレジットカード決済は買い手は商品を受取る前に代金を支払います。売り手側は入金されたことを確認してから商品を発送します。買い手側はお金を支払ったのに商品が届かないというリスクがあるのに対し売り手側は、お金を受取ってから商品を発送するので売り手側にはほぼリスクがありません。一方、後払い決済では買い手は商品を受取ってから代金を支払います。この場合、買い手側にはリスクがほとんど無いのに対して売り手側は商品を発送したのに代金を受取れないというリスクが発生します。決済条件の種類によって売り手側・買い手側のリスクが変化します。
決済条件とは
決済条件とは物を売る売り手と、買い手が取引が完了するまでの間に、どちらがどれだけリスクを負うか ということを決定する条件なのです。
貿易における決済条件
L/C(信用状付荷為替手形取引)やD/P ・D/A(信用状なし荷為替手形取引)などがあります。L/Cと比べてD/P ・D/Aは開設費用が掛からないなどメリットはありますが買い手・売り手がリスクを負うデメリットがあります。
D/P ・D/A(信用状なし荷為替手形取引)
D/P(手形支払書類渡し)とは「Documents against Payment」の略で買い手は取引銀行で荷為替手形の支払を行うことでB/L(船荷証券)が引き渡されます。船会社に対してB/Lを提出して引き換えに商品がもらえるため買い手側にとってはリスクが高い決済条件になります。
D/A(手形引受書類渡し)とは「Documents against Acceptance」の略で買い手は取引銀行で荷為替手形の引き受けを条件にB/Lが引き渡されます。船会社に提出し商品が手元に来た後で支払いが行えるため売り手側にとってリスクが高い決済条件といえます。
おわりに
貿易取引において決済条件の選択は非常に重要になってきます。売買契約後に決済条件を変更することは非常に難しいので各決済条件の内容を正しく理解したうえで売買契約時に取引相手などによって適切な決済条件を選ぶことが大切です。